ランニングシューズは、ランナーにとって最も大切な装備です。しかし「種類が多すぎてどう選べばいいかわからない」「自分に合うシューズがわからない」と感じている方もいるかもしれません。
シューズ選びを間違えると、膝や足首の怪我につながるだけでなく、本来の走力が発揮できずランニングそのものが嫌になってしまう可能性もあります。逆に、自分の足に合ったシューズを選べれば、走ることがもっと快適で楽しくなります。
この記事では、足型の理解から、フィッティングの具体的な方法、目的別の選び方まで、ランニングシューズ選びに必要な知識をまとめました。

まず自分の足を知ることが第一歩
シューズ選びで最初にやるべきことは、自分の足のサイズと形を正確に把握することです。
足長(レングス)を測る
足長とは、かかとからつま先までの長さのことです。両足で測り、大きい方に合わせてサイズを選びます。ランニングシューズは足長 + 約1cmが適切なサイズで、普段の靴よりも0.5〜1cm大きくなることが一般的です。
足囲(ウィズ)を確認する
足の親指の付け根と小指の付け根を結んだ周囲の長さが足囲(ウィズ)です。アルペングループの公式サイトでは、フィット感は足長(レングス)と足囲(ウィズ)の2つで選ぶのが常識だと解説されています(参考:アルペングループマガジン)。
- D:やや細め(女性の標準サイズ)
- E / 2E:標準的な幅(男性の標準サイズ)
- 3E:やや幅広
- 4E:幅広(ワイドモデル)
足囲を測ったことがない方は、スポーツ用品店で無料計測してもらうのがおすすめです。自分の足が幅広なのか標準なのかを知るだけで、シューズ選びが格段にスムーズになります。
足型(アーチ)のタイプを知る
足裏のアーチ(土踏まず)の高さも、シューズ選びに影響する要素です。
- ハイアーチ:土踏まずが高い。クッション性の高いニュートラルシューズが合いやすい
- ノーマルアーチ:標準的なアーチ。ほとんどのシューズが対応
- ローアーチ(偏平足):土踏まずが低い。安定性の高いサポートシューズが合いやすい
自分のアーチタイプを確認する簡単な方法として、足裏を水で濡らして紙の上に立ち、足跡の形を見る「ウェットテスト」があります。
アーチの高さが標準から外れている場合、シューズのフィットを微調整する目的でランニング用インソールを入れ替える方法もあります。

フィッティングのコツを押さえよう
自分の足のサイズがわかったら、次は実際にシューズを試し履きする際のポイントです。
試し履きは午後に行う
足は1日の中で膨張し、午後になると朝よりも0.5〜1cm大きくなることがあります。ランニング中の足の状態に近い午後にフィッティングを行うのが理想です。
ランニング用ソックスを持参する
普段の靴下とランニング用ソックスでは厚みが異なります。実際にランニングで使用するソックスを持参するか、店頭で借りてフィッティングしましょう。
正しい履き方でフィット感を確認する
ナイキの公式サイトでは、フィッティング時に以下の手順が推奨されています(参考:ナイキ公式)。
- シューズを履いたら、つま先を上げてかかとを軽くトントンと床に打ちつけ、かかとをシューズにしっかり合わせる
- つま先からシューレース(靴紐)を均等に締めていく
- 立ち上がり、つま先に約1cm(親指の幅くらい)の余裕があるか確認する
- 足の甲が圧迫されていないか、逆にゆるすぎないか確認する
- 店内を歩き回り、できれば軽くジョグしてフィット感をチェックする
チェックすべきフィット感のポイント
- かかとがシューズの中で上下に動く(かかと浮き)
- 足の甲が締めつけられて痛い
- 小指が圧迫される
- 歩くたびにシューズの中で足が前にずれる
- 土踏まずのサポート位置がずれている感覚がある
上記の症状がある場合は、サイズやワイズを変えて試してみましょう。
目的別の選び方
シューズには用途ごとに適したタイプがあります。自分の目的に合ったカテゴリーから選びましょう。
ジョギング・健康維持目的
ゆっくりペースで走る方には、クッション性と安定性を重視したデイリートレーナーがおすすめです。足への負担が少なく、長時間のジョギングでも疲れにくいのが特徴です。
代表モデル:アシックス GT-2000、ホカ クリフトン、ミズノ ウエーブライダー
ダイエット・フィットネス目的
ダイエット目的でランニングを始める方も、基本的にはデイリートレーナーが適しています。継続することが最も重要なので、足への負担が少なく「走ることが苦にならない」シューズを選ぶことが大切です。
ダイエット目的のランニングについては、ランニングダイエットの正しいやり方も参考にしてください。
レース出場・タイム向上目的
マラソン大会への出場やタイムの短縮を目指す方は、練習用のデイリートレーナーに加え、スピード練習用のテンポシューズや、レース本番用のレーシングシューズを目的に応じて揃えていくのが理想です。
厚底シューズについて詳しくは、厚底ランニングシューズ5選で解説しています。

シューズのパーツとその役割を知ろう
シューズの各パーツの役割を理解しておくと、スペック表を見たときに自分に合うモデルを判断しやすくなります。
アッパー(甲の部分)
足を包み込む上部の素材です。メッシュ素材が主流で、通気性と軽量性を両立しています。編み方や素材によってフィット感や通気性が変わります。
ミッドソール(中底)
シューズの性格を最も大きく左右するパーツです。EVAフォームやTPU素材が使われ、クッション性・反発性・安定性を担います。各メーカー独自のフォーム素材(アシックスのFF BLAST、ナイキのReact、アディダスのBOOST、ホカのCMEVAなど)がこの部分に使われています。
アウトソール(靴底)
地面に直接接する部分で、グリップ力と耐久性に影響します。ラバー素材が一般的で、配置パターンによって路面への対応力が変わります。
ヒールカウンター(かかとの補強)
かかと周りを補強するパーツで、着地時の足のブレを防ぎます。初心者向けシューズはこの部分がしっかりしたものを選ぶのが安全です。
ドロップ(かかと-つま先の高低差)
かかとの高さとつま先の高さの差(ドロップ)は、走り方に影響します。ドロップが大きい(8〜12mm)シューズはかかと着地に適しており、初心者に向いています。ドロップが小さい(0〜6mm)シューズはミッドフット〜フォアフット着地向けです。
シューズの寿命と買い替えサイン
どんなに良いシューズでも、使い続ければ性能は劣化します。適切なタイミングでの買い替えも、怪我予防のために大切です。
走行距離の目安
一般的に、ランニングシューズの寿命は走行距離500〜800kmです。ランニングアプリでシューズごとの走行距離を記録しておくと、買い替え時期の判断に役立ちます。
走った距離を自動で積み上げたい場合は、GPS付きのランニングウォッチを使うと記録が残しやすくなります。
買い替えのサイン
- ソール(靴底)のパターンがすり減って平らになっている
- ミッドソールにシワが入り、クッションがへたった感覚がある
- 新品のときと比べて明らかに衝撃吸収が弱くなった
- 以前はなかった膝や足首の痛みが出始めた
- アッパーに穴が開いたり、破れたりしている

オンラインで買う場合の注意点
近くにスポーツ用品店がない場合や、型落ちモデルを安く入手したい場合は、オンライン購入も選択肢になります。ただし、いくつか注意すべきポイントがあります。
事前に足のサイズを測っておく
オンライン購入では試し履きができないため、事前に正確な足長と足囲を測っておくことが必須です。アシックスの公式サイトでは、オンラインでのシューズ選びのポイントが紹介されています(参考:アシックス)。
サイズに迷ったら0.5cm大きい方を選ぶ
オンラインで買う場合、フィット感に不安があれば0.5cm大きいサイズを選んでおくのが無難です。大きすぎた場合はインソールの追加で調整できますが、小さすぎる場合は対処が難しいためです。
返品・交換ポリシーを確認する
購入前に返品・交換が可能かどうかを必ず確認しましょう。Amazonなどの大手通販サイトでは、試着後の返品が可能な場合が多いです。
近くに専門店がなく、オンラインで複数のブランドを比べながら選びたい方には、スーパースポーツゼビオの公式オンラインストアという選択肢もあります。ランニングシューズを複数ブランドから横断して選べ、送料は550円(税込)、3,980円(税込)以上で無料です(沖縄・離島・一部地域を除く)。ゼビオグループ各店(一部店舗を除く)で受け取る場合は、金額にかかわらず送料無料です。詳しくは公式サイトで確認できます。

まとめ
ランニングシューズの選び方のポイントを改めて整理します。
- 足長と足囲(ウィズ)の両方を測る
- 自分の足型(アーチタイプ)を知る
- 試し履きは午後、ランニング用ソックスで行う
- つま先に1cm程度の余裕を持たせ、かかとのフィット感を重視する
- 目的に合ったシューズタイプ(デイリートレーナー/テンポ/レーシング)を選ぶ
- ミッドソールの素材とドロップ(高低差)もチェックする
- 走行距離500〜800kmを目安に買い替えを検討する
シューズ選びに正解はありませんが、自分の足に合う一足を見つけることで、ランニングの快適さが劇的に変わります。まずはスポーツショップで足のサイズを測ってもらうところから始めてみましょう。
シューズ選びとあわせて、ランニング初心者の服装ガイドやランニング初心者の始め方ガイドも参考にしてみてください。



