フルマラソンを走り終えた後、全身の疲労感と筋肉痛は想像以上です。
この記事では、マラソン後のリカバリー方法を、ゴール直後・当日・翌日・その後の期間に分けて解説します。正しいリカバリーを行うことで、体の回復を早め、次のレースへのスムーズなリスタートにつなげましょう。

ゴール直後のリカバリー(0〜30分)
急に止まらず軽くウォーキングする
ゴールした直後にいきなり座り込むのは避けましょう。10〜15分程度の軽いウォーキングを行い、血液循環を促進させることが大切です。急に運動を止めると血液が下半身に溜まり、めまいや立ちくらみの原因になることがあります。
水分と栄養を速やかに補給する
ゴール後はできるだけ早くスポーツドリンクや水分を摂取しましょう。同時に、バナナやエネルギーバー、おにぎりなど消化しやすい炭水化物を補給します。ゴール後はなるべく早めに糖質とタンパク質を補給しておくと、体の回復に役立つとされています。
会場でバナナやおにぎりが手に入らないこともあるので、常温で持ち運べるエネルギーバーを1〜2本、預ける荷物に入れておくと確実です。
体を冷やさない
レース後は大量の汗で体が冷えやすい状態にあります。ゴール後すぐに着替えるか、上着を羽織って体温の低下を防ぎましょう。
レース当日のリカバリー
アイシングで炎症を抑える
特に痛みがある部位や腫れがある部位は、アイシングが効果的です。氷嚢やコールドスプレーを使って、1回15〜20分のアイシングを2〜3回行いましょう。直接肌に氷を当てると凍傷の恐れがあるため、タオルを1枚挟むようにしましょう。
ビニール袋に氷を入れる方法でも代用できますが、脚に巻きつけやすい形の氷のうを1つ持っておくとレース後に使い回しが利きます。
ぬるめの入浴で血行を促進する
レース当日の入浴は、38〜40度程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かるのが理想です。熱いお湯は炎症を悪化させる可能性があるため避けましょう。入浴中に軽いふくらはぎのマッサージをするのも効果的です。
しっかりとした食事を摂る
夕食では、タンパク質と炭水化物をバランスよく摂取することが重要です。筋肉の修復にはタンパク質が欠かせず、グリコーゲンの回復には炭水化物が必要です。鶏むね肉、魚、卵、豆腐などのタンパク質源と、ご飯やパスタなどの炭水化物を組み合わせた食事を心がけましょう。

翌日のリカバリー
完全休養は避け、アクティブレストを取り入れる
翌日は筋肉痛が残っていることもありますが、1日中ゴロゴロして過ごすだけでなく、軽いウォーキングやストレッチで体を動かす「アクティブレスト」を取り入れるのもひとつの方法です。20〜30分程度のゆっくりとした散歩がおすすめです。
ストレッチで筋肉をほぐす
翌日のストレッチは、ゆっくりとしたスタティックストレッチ(静的ストレッチ)が適しています。ふくらはぎ、太もも前面・裏面、股関節、腰回りを中心に、各部位20〜30秒ずつ伸ばしましょう。痛みが強い場合は無理に伸ばさず、痛気持ちいい程度にとどめます。
タンパク質を多めに摂取する
翌日以降も筋肉の修復は続いています。国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解では、運動する人の多くは1日あたり体重1kgにつき1.4〜2.0gのタンパク質で足りるとされています(参考:ISSN Position Stand: protein and exercise(2017))。プロテインシェイクを活用するのも手軽でおすすめです。
食事だけで目安量に届かない日は、ホエイプロテインで足りない分を補うのもひとつの方法です。味とタンパク質量は製品ごとに差があるので、続けられるものを選びましょう。
レース後2日目〜1週間のリカバリー
2〜3日目:軽い有酸素運動を再開
筋肉痛が和らいできたら、15〜20分程度のゆったりしたジョグやウォーキングを再開しましょう。まだ本格的なトレーニングは控え、あくまで「体を動かす」程度に留めます。
4〜5日目:軽いジョグ(30分以内)
体調が良ければ30分以内の軽いジョグを行っても良いでしょう。ペースは普段のジョグペースより1kmあたり30秒〜1分遅めに設定し、決して追い込まないことが大切です。
1週間後:通常のトレーニングに徐々に戻す
レース後1週間が経過し、体に痛みや違和感がなければ、徐々に通常のトレーニングに戻していきます。ただし、フルマラソンのダメージはしばらく体に残ることがあるため、すぐに元の練習量に戻すのではなく、2〜3週間かけて段階的に増やしていきましょう。
体が回復しきらないうちにハードなトレーニングやレースに出場すると、故障の原因になることがあります。回復期間をしっかり確保し、次のレースに向けて体を整えましょう。
リカバリーに効果的なセルフケア
フォームローラーでの筋膜リリース
フォームローラーを使って太もも・ふくらはぎ・お尻の筋膜をほぐすセルフケアは、筋肉の張りをやわらげるのに役立つとされています。痛みのある部位を中心に、1部位30秒〜1分程度ゆっくりとローラーをかけましょう。
凹凸の形状や硬さでモデルが分かれるので、初めて使うなら硬すぎないタイプから試すのが無難です。
着圧ソックス・コンプレッションウェアの着用
レース後に着圧ソックスやコンプレッションタイツを着用することで、血液やリンパ液の循環を促進し、むくみや筋肉痛の軽減が期待できます。レース当日の夜から翌日にかけて着用するのが効果的です。
着圧の強さはメーカーによって差があるため、締めつけが苦しく感じないものを選びましょう。移動が長い遠征レースでは、帰りの電車や車の中で履いておくランナーもいます。
十分な睡眠
体の修復は睡眠中に最も活発に行われます。レース後はいつもより睡眠時間を長めに確保し、可能であれば昼寝も取り入れて休息時間を増やしましょう。
睡眠時間の確保とあわせて寝具も見直したい方には、NELLマットレスという選択肢があります。腰の部分を硬めにしたセンターハード構造のポケットコイルマットレスで、両面仕様です。価格は79,900円(シングル)〜154,900円(キング、税込)。到着から14日以上120日以内なら返品・全額返金できる120日間のトライアルがあり、10年の耐久保証(3cm以上のへたり)も付いています。詳しくは公式サイトで確認できます。



よくある質問(Q&A)
Q. マラソン後にランニングを再開するまでどのくらい休むべきですか?
完全休養は1〜2日で十分ですが、本格的なトレーニング再開までは1〜2週間を目安にしましょう。ゆっくりジョグから始めて、2〜3週間かけて通常の練習量に戻していくのが理想的です。
Q. マラソン後のアルコールはいつから飲んでいいですか?
レース当日は脱水状態にあるため、まず水分と食事をしっかり摂取してからにしましょう。大量飲酒は筋肉の回復を遅らせるため、少量にとどめるのが望ましいです。翌日以降なら適量のアルコールは問題ありません。
リカバリー期間中に避けるべきこと
激しい運動やレースへの出場
マラソン後2〜3週間以内に別のフルマラソンやハーフマラソンに出場するのは避けるべきです。筋肉や関節がまだ完全に回復していない状態で高強度の運動を行うと、故障につながるおそれがあります。
過度なマッサージ
レース直後は筋肉が疲れているため、強いマッサージは避けたほうが無難です。ゴール直後はやさしいストレッチや軽いセルフマッサージにとどめ、本格的なスポーツマッサージはレース後3〜5日経ってから受けるのが理想的です。
Q. マラソン後に爪が黒くなったのですが、どうすればいいですか?
爪下血腫(爪の下に血が溜まる状態)は、マラソンランナーにも起こりうる症状です。軽度であれば自然に治りますが、痛みが強い場合は皮膚科を受診しましょう。予防策として、つま先に余裕のあるシューズ選びと厚手のソックスの着用が有効です。
ランニング用のソックスは、つま先や足裏の生地が厚めに作られているものが多いです。手持ちが薄手の綿ソックスだけなら、一度ランニング向けのものを試してみるのも手です。
Q. 次のレースまでどのくらい期間を空けるべきですか?
フルマラソンの場合、次のレースまで最低4〜6週間の間隔を空けるのが望ましいです。この間にリカバリー、基礎練習、レース準備のサイクルを回すことで、継続的にパフォーマンスを向上させることができます。
まとめ
マラソン後のリカバリーは、ゴール直後のウォーキングと栄養補給から始まり、当日のアイシングと入浴、翌日のアクティブレストとストレッチ、その後1〜2週間かけた段階的なトレーニング再開という流れで行います。
タンパク質と炭水化物の摂取、十分な睡眠、フォームローラーや着圧ソックスなどのセルフケアも活用して、体を丁寧にリカバリーしましょう。しっかり回復させることが、次のレースでの好パフォーマンスにつながります。
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参考サイト:STRIDE LAB「フルマラソン後のリカバリー」、On「マラソンを走った後の正しいリカバリー法」、Nike「ランニング後に最適なリカバリー方法」



