ランニング後にプロテインを飲むべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。「プロテインは筋トレする人が飲むもの」というイメージがあるかもしれませんが、実はランナーにとってもプロテインは効率的なリカバリーをサポートする心強い味方です。
この記事では、ランナー向けのプロテインの選び方やおすすめの種類、飲むタイミングについて詳しく解説します。

ランナーにプロテインが必要な理由
筋繊維の修復を促進する
ランニングでは着地のたびに筋繊維に微細な損傷が生じます。この修復に必要な材料がたんぱく質(プロテイン)です。運動後に十分なたんぱく質を摂取することは、筋肉の回復をサポートすることが期待できるとされています。
筋肉量の維持
長距離ランナーは、長時間の有酸素運動によって筋肉が分解されやすい状態になります。たんぱく質の補給は筋肉の分解を抑制し、パフォーマンスの基盤となる筋肉量を維持するのに役立ちます。
体調管理の土台づくり
ハードなトレーニングが続く時期は、練習だけでなく食事や睡眠も含めた体調管理が大切です。たんぱく質は体をつくる材料になる栄養素なので、食事全体のなかで不足しないようにしておくことを意識しましょう。
ランナー向けプロテインの種類と特徴
ホエイプロテイン
牛乳由来のたんぱく質で、吸収が速いのが特徴です。ランニング直後のリカバリーに取り入れやすいタイプです。
ホエイプロテインにはWPC(濃縮)とWPI(分離)の2種類があります。乳糖に敏感な方はWPIを選ぶとお腹を壊しにくくなります。
WPCとWPIは同じブランドでもラインナップが分かれていることが多いので、購入前に表示を確認しておくと安心です。
カゼインプロテイン
同じく牛乳由来ですが、ホエイと比べて吸収がゆっくりです。就寝前に飲むことで、睡眠中の長時間にわたってたんぱく質を供給し、筋繊維の修復をサポートします。
ソイプロテイン
大豆由来の植物性プロテインです。乳製品が苦手な方やヴィーガンランナーに適しています。吸収速度はホエイとカゼインの中間程度で、腹持ちがよいのも特徴です。
ランナー向け特化型プロテイン
明治のザバス(SAVAS)からは、持久系アスリート向けの「タイプ3エンデュランス」やリカバリー専用のプロテインゼリーなど、ランナーのニーズに合わせた製品も展開されています。スポーツドリンクに溶かせるテイストフリータイプもあり、好みのドリンクで手軽にたんぱく質を補給できます。

プロテインを飲むベストなタイミング
ランニング後はなるべく早めに
運動後30〜60分は「ゴールデンタイム」と呼ばれることがありますが、国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解では、運動による同化作用(筋肉をつくる働き)は少なくとも24時間続き、運動の前・後どちらで摂っても効果が得られるとしています。そのうえで、運動後は早めに摂るほうがよいという考え方も示されています(参考:ISSN Position Stand: protein and exercise(PMC))。
就寝前
ISSNの見解では、就寝前にカゼインプロテイン(30〜40g)を摂ると、夜間の筋たんぱく質合成が高まるとされています(参考:ISSN Position Stand: protein and exercise(PMC))。
朝食時
朝は長時間の絶食状態にあるため、たんぱく質の補給が重要です。朝ランをする方は、走る前に軽くプロテインドリンクを飲むか、走った後の朝食にプロテインを加えるのもおすすめです。
ランナーに必要なたんぱく質の量
米国スポーツ医学会(ACSM)などの共同声明では、アスリートのたんぱく質摂取量の目安を体重1kgあたり1日1.2〜2.0gとしています(参考:Nutrition and Athletic Performance(ACSM共同声明・PubMed))。
- 体重60kgのランナー:1日あたり72〜120g
- 体重70kgのランナー:1日あたり84〜140g
- まずは食事から摂取し、不足分をプロテインで補う
- 一度に大量に摂るよりも、1日のなかで3〜4時間おきに分けて摂るのが目安(ISSNの見解)
たんぱく質の量だけでなく、その材料になる必須アミノ酸も毎日の食事で意識したい方には、タニタの「アミノハピネス」という選択肢もあります。必須アミノ酸9種類を配合したスティックタイプの粉末食品で、1本10kcal。水や牛乳と一緒にそのまま飲めて、ヨーグルトにかけることもできます。詳しい内容は公式サイトで確認できます。

プロテインを選ぶときのチェックポイント
たんぱく質含有率
1食あたりのたんぱく質含有率が70%以上のものを選びましょう。含有率が低いものは糖質や脂質が多く含まれている場合があります。
溶けやすさ
ランニング後にすぐ飲みたいときに、ダマになりにくく溶けやすいものが便利です。特にシェイカーなしでも溶けやすいタイプは外出先でも重宝します。
逆に、粉が舞いにくいふた付きのシェイカーがひとつあると、自宅でも職場でもストレスなく用意できます。目盛り付きや細口タイプなど形状もいろいろあるので、実物のサイズ感は各ショップで確認してみてください。
味の好み
毎日続けるものなので、味は重要なポイントです。チョコレート、バニラ、フルーツ系など、自分が飲みやすいフレーバーを選びましょう。複数の味を試してからまとめ買いするのがおすすめです。
コストパフォーマンス
プロテインは継続して摂取するものなので、1食あたりのコストも確認しておきましょう。大容量パックのほうが割安な場合が多いですが、まずは小袋で味を確認してからの購入をおすすめします。


プロテイン摂取の注意点
- 過剰摂取に注意:たんぱく質の過剰摂取は腎臓に負担をかける可能性があります。推奨量を守りましょう
- 食事の代わりにしない:プロテインはあくまで補助食品です。バランスの取れた食事を基本にしてください
- 水分と一緒に:プロテインを飲む際は十分な水分も一緒に摂りましょう
- アレルギー確認:乳製品や大豆にアレルギーがある方は、原材料を必ず確認してください
プロテインを効果的に活用するための工夫
プロテインと一緒に摂りたい栄養素
プロテインの効果をより高めるために、炭水化物と組み合わせて摂取するのがおすすめです。炭水化物はランニングで使ったエネルギーの補給にもなるため、たんぱく質とあわせて摂ると、運動後の食事のバランスを整えやすくなります。バナナやおにぎりと一緒にプロテインを飲むのが手軽な方法です。
また、ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わる栄養素です。プロテインだけに頼らず、魚や肉、野菜なども含めたバランスのよい食事を心がけましょう。
プロテインの保存方法
プロテインパウダーは湿気に弱いため、開封後はしっかりとチャックを閉めて、直射日光を避けた涼しい場所で保管しましょう。夏場は特にダニの発生リスクがあるため、密閉容器に入れ替えて保存するのが理想です。開封後は2〜3ヶ月以内に使い切ることを心がけてください。
プロテインバーやゼリータイプの活用
シェイカーを持ち歩くのが面倒な場合は、プロテインバーやゼリータイプを活用するのも一つの方法です。ランニングバッグやウエストポーチにも入れやすく、走った後にすぐ摂取できます。ゼリータイプは水なしでも飲めるため、外出先でのリカバリーに重宝します。
プロテインバーやゼリーを持って走りに出るなら、入れておくポーチやバッグもあわせて考えておくと用意がしやすくなります。ヒマラヤオンラインストアでは、バッグ・ポーチのほか、ウェア、キャップ、ソックスなどのランニング用品をまとめて探せます。送料は税込550円で、合計税込5,500円以上なら無料です。全国のヒマラヤ店舗で受け取ることもできます。詳しくは公式サイトで確認できます。



ランナーとプロテインに関するQ&A
Q. プロテインを飲むと太りますか?
プロテイン自体のカロリーは1食あたり80〜120kcal程度と低めです。食事全体のカロリーバランスを考慮すれば、プロテインが直接の体重増加の原因になることはほとんどありません。
Q. ランニング前にプロテインを飲んでもいいですか?
ランニングの1〜2時間前であれば問題ありません。ただし、直前に飲むとお腹が重く感じることがあるため、少量にとどめるか、消化しやすいタイプを選びましょう。
Q. 食事だけでたんぱく質を十分摂れていれば不要ですか?
食事で必要量を満たせているのであれば、プロテインを追加する必要はありません。ただし、忙しくて食事が不規則になりがちな方や、ランニング直後にすぐ食事を取れない方には、手軽にたんぱく質を補給できるプロテインが便利です。
Q. プロテインはどのくらいの期間飲み続けるべきですか?
プロテインは薬ではないため、期間を限定する必要はありません。ランニングを続ける限り、リカバリーの一環として継続的に摂取するのが効果的です。ただし、体調に異変を感じた場合は摂取を中止し、医師に相談してください。


まとめ
ランニングにプロテインを取り入れることで、不足しがちなたんぱく質を手軽に補え、練習後の回復をサポートすることが期待できます。ホエイプロテインはランニング直後のリカバリーに、カゼインプロテインは就寝前の摂取に適しています。
プロテインの選び方は、たんぱく質含有率・溶けやすさ・味・コストパフォーマンスの4つのポイントをチェックしましょう。食事を基本にしつつ、不足分をプロテインで賢く補給して、ランニングをより楽しく続けていきましょう。
参考:ザバスのプロテインのおすすめ(マイベスト) / ザバス プロテインの全種類の違い・効果を比較 / ランニング中の水分補給は?(日本トリム)



